JALの工場見学 SKY MUSEUMを満喫するために知っておきたいことや感想
2019年のゴールデンウィークは10連休。
その初日に、JALの工場見学に子供と行って来たので報告します。
知識をつけてから工場見学に行くと、楽しみ方や見学のポイントなどがわかるため、このページで事前学習しておいてください。
説明も聞きたいし、写真も撮りたいし…個人的には、結構忙しいツアーでした。
Contents
JAL工場見学SKY FACTORYとは
まず最初に、JALの工場見学についてご紹介します。
私は、15年以上、JALのマイレージ会員(JGC)でありながら、JAL工場見学の存在を半年前に知りました。
JALの見学工場概要
- 目的:日本航空が社会貢献活動”空育”の一環として、工場見学の機会を設けています。
- 見学コース:展示エリア(30分〜)+航空教室(30分)+格納庫見学(40分)
- 開催日時:年末年始を除く、10:00~11:40、11:30~13:10、13:00~14:40、14:30~16:10、16:00~17:40
- 予約開始日:ご見学日の6カ月前の同一日 9:30~
- 見学対象者:JALカード会員で、小学1年生以上
- 見学料金:無料
- 見学当日:入館受付は、コース開始時間の30分前。身分証明書の提示が必要
半年前に予約したのですが、週末は満席が続いており、予約が厳しい状況でした。
そのため、6ヶ月先の予約をしたという流れです。
小学校1,2年生の場合は、保険証などで、年齢確認可能な書類が必要になるため、ご注意ください。
新整備場で降りてから、工場見学ビルへの行き方
JAL工場見学の場所である、 JALメインテナンスセンター1への行き方を説明します。
モノレールの「新整備場」駅で下車して、左の長い通路を歩きます。
地上に出ると、正面に進み、信号は渡らず、右方面に道沿いに歩くと、ビルが見えます。
30分前到着でも、新整備場で下車し、メインテナンスセンター1へ行く人が何人もいました。
新整備場で降りる一般人は、ほとんどがJAL工場見学に向かう方のようです。
そのため、周りの方と同じ道を歩いていくとわかりやすいです。
JAL工場見学を最大限に楽しむコツは、開始時刻の30分前到着!
JAL工場見学は、約100分の見学時間があります。
実際には、航空教室が30分、休憩兼展示物見学や買い物が20分、格納庫見学が40分でした。
展示物は、体験型のものがいくつかあるため、休憩中の20分では全く足りません。
また、買い物は、コンビニ程度の広さとは言え、JALのオリジナルグッズに囲まれると、どうしても買いたくなってしまい、お土産選定に時間を要します。
そこで、コース開始の30分前より入場可能なため、30分前から行っておくことをオススメします。
受付で身分証明書の提示すると、入館カードをもらえます。
QRコードをかざして入場後、最初にエレベータにて3階に上がります。
係の方に、初めに航空教室の座席を取るように誘導されます。
そうすることで、座席も確保できて、お土産や見学に余裕もできるのです。
それでも、実際には時間が足りなかったです…。
お土産には、双眼鏡と本、ハンカチタオルを購入しました。
JAL工場見学のビルに入る前にしておくこと
JAL工場見学の時間帯は、1日5回あります。
- 10:00〜11:40
- 11:30〜13:10
- 13:00〜14:40
- 14:30〜16:10
- 16:00〜17:40
そのうち、ランチにかかる場合は、ぜひ食事を取ってから参加することをおすすめします。
理由は、ビル内部では、食事が禁止だからです。
飲み物はOKです。
中には、コンビニにあるような食べ物が置いてあります。
しかし、これはあくまで、ビルで働く社員さん用であり、工場見学者は、何れの場所においても、食べることができません。
それを知らずに14:30のコースで昼食を取らずに行ったため、終了時はクタクタでした。
展示品コーナーでできること
展示品コーナーには、展示物のほか、体験型のゲームなどがあります。
私たちの場合、30前到着だったため、約50分間(30分+20分)の時間がありました。
しかし、それでも時間が足りず、全てを見学することができませんでした。
展示品コーナーでできる体験型のお楽しみとしては、以下の4つがメインのようです。
- キャビンアテンダント等の制服で、飛行機写真を背景に写メを撮る
- マーシャラー体験
- 巨大スクリーンで、CAや機長にに変身
- スタンプ押印
キャビンアテンダントなどの制服を着て写メを撮る!
制服は、キャビンアテンダントの他に、パイロットの制服もありました。
子供用も用意されているため、誰でも参加できます。
入場した時は、数名の方がおりました。
しかし、航空教室終了後の休憩中は、むしろ空いていたようで、係の方がわざわざ声をかけてくださいました。
残念ながら、娘がシャイすぎて、体験できず…。
マーシャラー体験をぜひ!
マーシャラーと言われても、何だかピンときませんよね。
私も初めて聞いた言葉でした。
写真を撮り忘れてしまいましたが、ぜひ体験してみてください。
巨大スクリーンで、CAや機長にに変身してみる
これが結構面白くて、ハマってしまいました。
よく、子どもの遊び場に設置してあるスクリーンです。
記念スタンプを押印しておく
記念スタンプは、全部で5個あります。
私は、時間切れで3つしか見つけられませんでした。
スタンプ台紙は、航空教室入り口でもらう冊子の中にあります。
しかし、乾燥しきれず、グダグダになってしまいました。
この他にも、VR体験ができる機材があったり、歴代のキャビンアテンダントの制服が飾ってあったり、かなり充実した空間でした。
飛行機のイロハを、全部読みたかったけど、時間切れでした。
30分の航空教室の講義で学べること
航空教室は、スクリーンを使ってプレゼンするスタイルです。
覚えているだけでも、以下のような内容がありました。
- 羽田空港の規模感
- 滑走路のサイズや方向など
- 空港で働く方の職業と業務紹介
- 787機の見分け方(特徴)
- なぜ飛行機は飛ぶことができるのか。循環理論・ベルヌーイの定理
- ジェットエンジンの燃料には、なぜケロシンが使われるか
- 737機が米国シアトルから羽田空港に到着するまでの経路など
覚えている範囲で、後述しておきますね。
いざ格納庫へ
JALが使用している羽田空港の格納庫は、2つあります。
羽田空港の第一格納庫と第二格納庫
第一格納庫では、3機、第二格納庫では、5機が入ることができ、定期点検などのために使われます。
車で言うところの、車検のようなものです。
それが、1.5年に1回、5,000万円をかけて実施されます。
その際には、機内床下の点検も行うため、座席をすべて取り外します。
確かに、飛行機の周囲には、取り外されたエコノミークラスのシートや、ビジネスクラスのモニターセットなどが無造作に置かれていました。
2018年3月時点で、JALが所有している飛行機は、リース中の機体も合わせると、231機あります。
成田空港にも格納庫を持ち合わせていますが、他社からの依頼で、機体整備を請け負うこともあり、格納庫が足りていません。
そのため、シンガポールと中国に格納庫を外注しているそうです。
格納庫内には、柱がない!
格納庫のサイズ感ですが、3機しか入らない第一格納庫でさえ、東京ドームの1.3倍の広さです。
しかし、柱が一本もありません。
すべては、壁を補強することで、全てを支えています。
震度7までには、耐えられるそうです。
機体に割り振られている番号の解読
各機体には、ローマ字と数字を並べて、それぞれの機体に割り振られています。
その意味するところは、こちらです。
見た目で機材を判断できなくても、数字の意味さえ理解できれば、いつでも答えられますね。
翼にある燃料タンクの秘密
燃料タンクが両翼にあるのはご存知の方が多いです。
ただ、さらなる秘密を教えていただきました。
よくみると、一つ一つ丸い蓋があり、小さな部屋に分かれています。
この理由は、一つの部屋に燃料を入れてしまうと、旋回した時に、重力で燃料が移動して、バランスが取れなくなるためです。
燃料の部屋を小分けすることで、燃料の移動を最小限に抑えることができるのです。
ジェットエンジンの燃料はケロシン
ジェットエンジンに使われる燃料は、ケロシンと言います。
ケロシンが使われている理由は、通常のガソリンに含まれているような水分が極力少ない物質だからです。
燃料に水分が多く含まれていれば、高度が上がった時に、燃料が凍ってしまいますよね。
そのために、水分含有量が少ないケロシンが使われています。
国際航空券を購入するときにかかる、「サーチャージ料金」というのは、このケロシンが市場価格より上がったか下がったかで、料金が変動しています。
ちなみに、直近の2ケ月のシンガポールケロシン価格の平均に基づき、今後2ヶ月間のサーチャージ料金が決まります。
737が日本に到着するまで
737型は、地方の中小空港や、短距離路線において使用される機材で、初期の頃は、3,000〜4,000キロほどしか飛行を継続できませんでした。
しかし、737型はもちろんボーイング社の飛行機で、アメリカはシアトルで組み立てています。
短距離しか飛べないのに、どのようにして737型を日本まで連れてくるかご存知でしょうか。
答えは、シアトル~ハワイ~マジュロ~グアム~羽田と経由地で、給油をしながらやってきます。
ちなみに、欧州のエアバス社には、「ベルーガ」と呼ばれる、輸送用ジャンボ機があり、胴体と羽を離して載せた後、輸送した先で胴体と羽を結合させます。
さすがに、2階建ての巨大航空機である、A380は入りません。
飛行機の翼の先端にあるランプの色の意味
飛行機の両翼には、前から見ると、右は赤ランプ、左は緑ランプが点灯しています。
これの意味するところは、2機が至近距離に入った時に、見えている飛行機は前を向いているのかどうか、前を向いているなら、左右はどちらかがわかるようにするためです。
時速800キロから900キロと言う、次元の違うスピードで動いているため、ランプの色で判断し、衝突を回避しています。
もしも、赤いライトが見えたら、進路を譲らなければいけない決まりになっています。
私は、色の違いにさえ気づきませんでした。
滑走路のシグナルの秘密
滑走路の一部に、着陸時にランプが点灯する箇所がありました。
このランプが点灯すると、着陸してくる飛行機がいると言う合図になります。
それと共に、地上を移動している飛行機が、滑走路を横切る時に、一時停止するための信号の役割があります。
工具がバーコードでしっかり管理されている理由
羽田空港の二つの格納庫で働く航空整備士の数は、およそ1,200人います。
そして、格納庫の端に、ヘルメットが一つ入るくらいのロッカーが名前付きでたくさん置いてありました。
また、地下には、航空整備士の七つ道具が、バーコードで管理されていると言うことでした。
このように厳格に管理されている理由は、エンジンの中に道具を置いてきたら大変なことになるからです。
もしも、数が合わない場合は、見つかるまで探すそうです。
手術室も同じです。
術野で使用している針やガーゼの数が合わなければ、術野を閉じる前に、捜索しなければいけません。
飛行機につけられた名前は、山と川が主流だった
日本航空の第一号機が、機体の前側のみ保管されていました。
こちらは、「富士」です。
ちなみに、羽田からハイジャックされたよど号は、淀川(よどがわ)が由来です。
この時、福岡で開催される、日本内科学会に参加するために乗客に多くの医師がいたと言われています。また、その1人に聖路加病院の日野原院長がおりました。
JAL工場見学を終えた感想
到着してすぐに、ショップで、子供たちに双眼鏡を購入したのですが、これが子供達がすごく気に入っていました。
実際には、プラスチックで、いつ踏み潰して割れてもおかしくない、というレベルのものではありますが…。
喜ばれると思いますので、子供のお土産にオススメです。
ちなみに、この双眼鏡、よ〜く観察してみると…、双眼鏡部分が飛行機のエンジンになっています。
さらには、この機体は787であることがわかります。
- エンジン後部がギザギザ
- 翼がゆる〜くしなっている
こだわりがあって、キュンとなりますよね。
まとめ
半年先しか予約の取れない、JAL工場見学はいかがでしたでしょうか。
大人でも楽しめることがたくさんあるため、ぜひ、早めに予約してみてくださいね。